デザインと心理学

こんにちは!設計の石橋です。

もう年の瀬ですね。前回中村が書いたようにコンテストの結果発表がある季節でもあります。

で、ウチの会社でも社員のデザイン力向上のため「社内コンペティション」を定期開催しています。

次回の開催日?プレゼン発表日?が12/9(木)…。もうすぐです。

良い作品が出来たら誰かブログ掲載するんじゃないでしょうか。

私のは…優勝できたら載せます。笑

社内コンペやコンテストって、いつも「コレだ!!」っていうデザインが出てこず、苦戦するんですよね。

ということで今回は、そんな私がデザインを考える上で何を頼りに考えているか書いていこうかなと思います。


皆さんのイメージではデザイナーって結構「感覚派」が多くないですか?

ですが、実際のところ理屈・論理・理論を重視しています。

「こうした方がなんだか良さげ」 よりも 「こういう理屈で〇〇をした」
後者じゃないとお客様に納得してもらえないですからね。
(それでも感覚派で成功しているってデザイナーさんは多分俗に言う天才なんでしょう。)

まあ理論といってもたくさんありますが、私が最近重要視するようになったのは「心理学」です。

「ゲシュタルトの法則」って知ってますか?

ゲシュタルト崩壊の方は聞いたことがある人も多いかもしれませんが、正確な意味を知っている人は少ないのではないでしょうか。

「ゲシュタルトの法則」は、20世紀初頭にマックス・ヴェルトハイマーなどを中心にして研究された心理学に関する法則ですが、デザイン法則の基本として多くのデザイナーが学んでいます(あるいは無意識的に利用しているデザイナーもいます)。

ゲシュタルトの法則とは、人間は近いものや似ているものをグループ化したり、閉じた図形を見出そうとする性向があるという法則のことです。

心理学者クルト・コフカの言葉を借りれば、人間は「部分の総和」ではなく全体性をもったまとまりのある構造を認識する傾向にあり、この全体性のある構造のことをドイツ語でゲシュタルト(Gestalt:「形態」の意味)と呼びます。

ゲシュタルト崩壊とは、ゲシュタルトの法則がうまく当てはまらなくなった状態のことを指します。

つまり、図形や文字などの全体像を把握することができず、構成する部分を部分的にしか認知できなくなった状態のことです。

…文章にするとすごく分かりづらいですよね…笑

基本7法則ってのがあるんで、ちょっとその中から一つ例を出します。

】【 】【 】【

上のカッコをみて「【 】」で一つのグループとして認識しませんか? 

「】【」で一つのグループとして認識しないですよね?

これがゲシュタルトの法則の一つ、「閉合の法則」といい、閉じた形をしているものは1つの同じグループだと認識されやすいという法則です。

これによって見る人に「あれ【で終わり?まだ続きがあるのでは…?」と思わせるんですね。

基本7法則は他には「近似の法則」、「類同の法則」、「連続の法則」、「運命共同の法則」、「面積の法則」、「対称の法則」というのがあります。

これらも勉強してみると色んなデザインの中で法則を見つけられて面白いですよ。

興味ある方はちょっと調べて見てはどうでしょう。

美しいと感じるデザインはゲシュタルトの法則に則ったまとまりのあるものになっているはずです。

感覚を頼りにデザインするのではなく「ゲシュタルトの法則」にどれだけ当てはまるのか考えながらデザイン出来るようになっていきたいですね。