デザインを考える

こんにちは!設計の石橋です。

令和3年となり、私は今年初のブログです。

うちの会社では毎年仕事始めの時に目標を立ててます。
で、私の今年の目標は「デザインの勉強をやり直す」。

昨年受賞を逃したため、また基礎から勉強をし直して今年こそ受賞を狙おうという思惑です。

ちょっとサボりがちな性格なので、ここで進捗を掲載してサボらないようにしようかなぁ…なんて笑

ということで、まずは「そもそもデザインとは?」ということから。

多くの人がデザイン=オシャレにするみたいな意味で捉えてますが、実際は少し違います。

大辞林によると、デザインの定義は「作ろうとするものの形態について、機能や生産工程などを考えて構成すること」

機能性を重視しているという印象を受けますね。

では「オシャレにする」というのはどうなるかというと、こちらはアート(芸術)の方が当てはまります。
アートの定義は「特殊な素材・手段・形式により、技巧を駆使して美を創造・表現しようとする人間活動、およびその作品」

「美を創造・表現」という点は皆さんの思うデザインの意味と一致しませんか?
実際の意味はアート(芸術)の意味だったんですね。

簡単に言うと「デザイン=問題解決の手段、アート=自己表現」

よく個人住宅でアート作品は作ってはいけないと言われていて、これはアートだと自分の感情等の表現の場になってしまい、施主様の意向を無視しがちだからなんですね。

確かにこのエクステリアの仕事をしている人でアーティストを名乗ってる人は見たことないです。
皆デザイナーとかプランナーを名乗ってます。つまり皆問題解決のプロということですね。

さて、定義の話だけで700文字近くなってしまいましたが大丈夫でしょうか?

ここから本題です。優れたデザインとは何なのか。
ちょっと箇条書きしていきます。

①、見た目が美しい
②、使いやすい
③、利用する際に時間の短縮に繋がる
④、効率的なプロセスで作成可能
⑤、長持ちする

①、見た目が美しい
これは言わずもがな。見た目が良いに越したことはないです。

②、使いやすい
これもわかりやすいですね。問題解決のためにどのように設計すると使いやすいか考えます。
階段は1段あたりどのくらいの高さにすると上がりやすいかとか。

③、利用する際に時間の短縮に繋がる
②と通じるところがありますが、例えばA地点に行きたいとして、そこまでまっすぐ最短距離で行けるのにわざわざ遠回りのB地点を経由することはないですよね。普通に最短距離で考えます。無駄を省いた洗練されたデザインといった感じでしょうか。シンプルな見た目になりがちなので①との両立が難しいかもしれませんね。

④、効率的なプロセスで作成可能
エクステリア関連で例を挙げるならば、コンクリートブロックは横40cm、高さ20cmと規格が決まっています。にもかかわらずコンクリートブロックで幅30cm、高さ10cmの花壇を作ろうとなるとブロックのカットが必要となり効率的では有りません。規格を把握し効率的なデザインを考えます。

⑤、長持ちする
これはわかりやすいですが、実践が難しいです。よく新人さんが出来てなかったりします。(長持ちするかはどうしても経過観察が必要なことがあり、経験の少ない新人さんではしょうがない点もあるんですが)
駐車場のコンクリートが割れたり、植物が1年と経たずに枯れてしまったり…。こんなことにならないようにコンクリートの強度、植物の位置の日当たりなんかを考えてデザインします。

①~⑤まで書きましたが、これらを全部網羅したデザインが良いですね。中でも個人的には②の「使いやすさ」が重要かなと思います。一流と言われる人のデザインを見ると①~⑤を網羅した上で、予想の上をいく方法で使いやすさを追求してます。

デザインを見るときは、見た目だけでなくもう一歩踏み込んで、是非使い勝手という点でも見てみてください。新たな発見があるかもしれません。